沖縄素材を紹介

長命草(グンナ)

セリ科の宿根草で、和名は葉の形がボタンの葉に似ていることから名づけられたようです。与那国島では500年もの間「神の薬草」と崇められてきました。

沖縄では「万病に効く薬草」とか「1株食べると1日長生きする」と言われ、那覇の市場では野菜として売られていますが、与那国では海岸に多く自生し、与那国の方言で「グンナ」、沖縄方言で「チョーミーグサ」や「サクナ」と呼ばれています。独特の良い香りがあり、毒消し効果がありますので刺身のつまや和え物、薬草茶として利用されています。

長命草は総ポリフェノール含量の多いことも大きな特徴です。長命草ポリフェノールは、ポリフェノールの王様といわれるブルーベリーよりも約4倍、ゴーヤの8倍も多く含まれていることが立証されています。また、長命草ポリフェノールには抗菌、抗ウイルス、抗アレルギーなどの薬理作用があります。

江戸時代には長命草の根も薬用人参(朝鮮人参)の代用品として御赦免人参と呼ばれ珍重されてきました。 さらに、体内の活性酸素を消して身体の酸化を防ぐほか、高血圧や動脈硬化、リウマチ、神経痛、鎮咳などにも効果があるともいわれ強力な抗酸化力をもつ長命草ポリフェノールに注目が集まっています。

オキナワモズク

ナガマツモ科に属する褐藻類で、沖縄ではオキナワモズク=太モズク(方言でスヌイ)と呼ばれ本土のもずくより太いのが特徴です。

南西諸島の特産種でサンゴ礁に囲まれた静穏で外海水の疎通がよく、透明度が高い海域で生育します。
オキナワモズクはミネラルや食物繊維が豊富で、中でもフコイダンという成分は正常な細胞を傷つけず、ガン細胞だけを自己消滅させる働きがあるといわれており、その他、抗炎症作用、整腸作用、血液凝固抑制作用などさまざまな効果があるともいわれ多くの商品が開発されています。

さらに、『オキナワモズク抽出物』の塗布で、発毛回復の効果があることを確認した、という研究報告もあります。

月桃(サンニン)

ゲットウはショウガ科の常緑多年草で、九州南部や南西諸島に自生しています。沖縄方言で「サンニン」やと呼ばれています。株全体に芳香があり、昔から沖縄では季節の行事の際、葉で餅を包んで香りづけしたり、日常的にも種を煎じて胃腸薬として利用してきました。

最近では葉の繊維から壁紙や障子紙などの和紙製品の他、お茶や防虫剤としても利用され、精油はグリーン系と柑橘系をブレンドしたような爽やかな香りでアロマオイルとしても使います。

科学的な研究でもゲットウにはポリフェノール(赤ワインの34倍)が含まれ、優れた抗菌、殺菌作用があると報告されるなど、葉・茎・花・実と余すところなく利用できる貴重な植物です。

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